青春の輝きと自由への闘争/宝塚歌劇 宙組公演「群盗」感想

2月27日、宝塚歌劇 宙組公演「群盗」観てきました〜!@日本青年館ホール

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初めて別箱公演を劇場で観るということで、数ヶ月前から心待ちにしておりました。

ポスター画像が出てきた段階で、「キキちゃん流し目セクシーでカッコいい!」と高まり、原作もシラーの名作なので通読しました(昔の文体で、最近読書できてなかったので難しかったです…笑)。

あと5日で公演が終わってしまうということで、鑑賞後の熱量のあるうちに感想を書いてみたいと思います!

※筆者はまだハマって2ヶ月程度の宝塚初心者です。あと1回しか観れてないので(観たあとマチソワしたーいと思ったよ…)セリフなど間違っていることもあると思うので、そちらはご了承ください!

 

   

  • 1幕 

・ アナウンスの芹香斗亜さんの声が良い。芹香さんはどちらかというと男役の声を作られているタイプの方…?だと思っていて(違ったらすみません)、そういうところも努力家で好きだなぁと思います。

・オープニング、月光(フィギュアスケートでよく聴く曲、というか誰でも聞いたことのあるクラシック)からの90年代少年漫画原作アニメのような熱いOP。ここもう一回観たい…。超カッコ良かった。。この時点でめちゃくちゃテンション上がりました。

・カール子供時代のシーンで、子供時代フランツの演技が、微妙な心の葛藤を描いてて素敵だなぁと思ったのですが、演じているのは間白悠希さんという103期の方…?本当にびっくりしました。このシーンがあるから、物語の本筋であるカールフランツ兄弟間の確執について後々自然に入っていけるなーと思いました。子供時代カールはいかにもなお坊ちゃんで可愛い。

・カール、フランツ、アマーリア3人でのさらばふるさとのシーン。このシーンのフランツの表情をよく見ておけば…って後悔してます。外の世界への期待にキラキラしてるキキちゃん観てて目が足りなかった…。

・大学入学シーンの行進(ファンの間でピカチュウ行進って言われてるところ)、本当にピカチュウ行進だった。おてふり可愛い。いつの時代も自由を知るには酒と女!そうなのか。

・群盗ーズたちみんな大学デビューで浮ついてて可愛い。カールがまだ少し緊張してる感じとか。新歓コンパか?群盗ーズの中で特にシュヴァイツァー(穂稀せりさん)とラツマン(愛海ひかるさん)の声が聞き取りやすくて、好きだなーと思いました。みんな上手だけど!若手でもこんなにお芝居できる宙組の未来、確実に明るい…。

・そのあと色々やりとりがあり、群盗の方向性(民衆ファースト、貧民を救うためなら国家権力に楯突くことも厭わない)が決まっていくのですが、カールの「自由を与えよ、しからずんば死を!」のセリフが辛すぎて…。カール自身にとって「自由」(貴族の出ながら親に勘当され、自由に生きることこそ本当に彼の望みだったのか?義賊として活動していく中でアマーリアと幸せに平穏に暮らしたいって気持ちも1%くらいはあったんじゃないとか色々考えちゃう。遠距離辛くないのか)、民衆にとっての自由…。まぁこのセリフは群盗としてのセリフなので、後者の意味ですが。この辺のテーマ考えるために、何回でも観たいなぁ、と思いました。あと5日しかやっていないしチケットもないのですが(泣)

余談ですが、「群盗」原作が書かれた18世紀後半ドイツの文学運動でシュトゥルム・ウント・ドランク運動っていうのがあり、それは「理性に対する感情の優越」を主張しているものらしいんですよ。*1そりゃエモーショナルなセリフがたくさん出てくるわけですよね。

 

  • 2幕

・群盗のバトルシーン(?)から開幕。出演者みんな身長高いからとにかく動きが映える。音楽は相変わらずアツいアニソンっぽい。

タペストリーの歌。あぁ!これが例の!!!ってアハ体験しました。「タペストリー」の高音がとても綺麗でした…。歌詞も全部は覚えてないけどフランツの兄カールに対するいびつな心情表してて良かった気がします。愛と憎しみのタペストリーを日々織っていたから兄に対して最初は憧れだったのかもしれないけれど複雑な感情が形成されたんですね…。群盗、他にもカールの父親であるモール伯爵とその叔父のヘルマンの関係もまた、同じく兄弟間の葛藤というか軋轢が描かれているのですが、ほとんどカールとフランツと同じ構図なんですよね…(おそらく努力せず伯爵になったモールと努力してももともとのハンディキャップもあり追いつけないヘルマン)。個人的にフランツ、ヘルマン側に感情移入してしまうタイプなんですけど、2回目見たらまた感想が変わりそうですね…。 とにかくフランツ(瑠風輝さん)の歌とお芝居上手くて良かったです。

・フランツとアマーリアの結婚式のシーン。アマーリア……。宝塚の娘役さん(というかクラシックなお話は全部そうでしょうか)、いつも最後かわいそうなんだよな…。最後まで生きている幸せな娘役さんどこですか…。

・群盗ーズ解散後、皆それぞれの道を歩むんですが、そのあとのシーンで、カールに触発された役人のヴァールハイト(鷹翔千空さん)がパリ行きを決めて歌うシーンが本当に素晴らしかったです…。歌上手いし、ストーリーテラーも掛け持ちしている役で締めてて終わり方としても最高…。というか、鷹翔さんまだ101期なのに堂々と舞台で一人であらすじ話したり、歌ったり、凄すぎませんか?しかも身長175センチで顔もめっちゃ小さくて美しい…。宙の新人公演行くことを決意しました(チケット取れるかな…)。ショーの鷹翔さんの衣装のギャップにやられました…。黒燕尾似合いすぎだよー・・・。大劇場公演でもチェックします!

・これは全編通してだけど、キキちゃんのお衣装が素敵だった…。たくさんキラキラしている服を着ていて、その中でも特に最後のあれはもう反則ですよ…となる。そう、白シャツ(黒のペインティング入り)です。しかも鎖骨が見えてるやつ。オタクはみんな好きでしょ…(クソでかため息)。

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顔、良…。

ショーはもう、美しいなぁ、スタイル良いなぁ、顔小さいなぁって思ってたら体感5秒で終わりました。+1942756点…。デュエダンも、体感1秒以下なんだけどハグしてましたよね(そりゃするでしょう)…はぁ………尊いですね。無理やりハッピーエンドになるからずるいよ。好き。

 

初見だから、芹香さん、瑠風さん、鷹翔さんあたりを注目して見ていたんですが、他の役者さんにも注目してまた見たいーと思える、若手が多い公演だけあって熱量のある素敵なお芝居でした!まだ観ていなくてチケットが手に入りそうな方は是非、見て損はないと思いますので是非!!

*1:Wiki参照